四国の南部に位置する高知県は、総面積が7,105k㎡(全国第18位)で、そのうち森林が84%(全国第1位)を占めています。南に黒潮洗う太平洋、北に山々が連なる四国山地、青い海と山の緑と豊かな自然に恵まれたところです。
年間平均気温は17.7℃と、平野部では冬も暖かく温暖ですが、山間部では冬の寒さは厳しく雪が積もることもあります。年間日照時間は2,034時間と全国一を誇っており、年間降水量も3,213mmと全国一多いところです。(※平均気温、日照時間、降水量は平成18年のもの)
高知県では、このように温暖で多日照の気候条件を活かした収益性の高い施設園芸農業(野菜・果樹・花きのハウス栽培)が発展しており、全国屈指の施設園芸産地となっています。
太陽と雨の恵みをいっぱいに受けて、平野部では水稲の早期栽培や、野菜を中心とした施設園芸が盛んです。一方、山間部では涼しい気象条件の中、特色のある野菜、果樹、茶や肉用牛(土佐褐毛牛)などの生産が行われており、それぞれの地域の特性を活かした農業が展開しています。
園芸の中でもミョウガ、ナス、シシトウ、ショウガ、ニラ、ユズ(果樹)、グロリオサ(花き)などの農産物は全国第1位のシェアを誇り、このほかにもキュウリ、ピーマン、オクラ、小ネギ、アールスメロン、フルーツトマト、ユリ(花き)、文旦(果樹)などは高知県を代表する園芸品目となっています。
以上の野菜や果物など主要な農産物は、主として高知県園芸農業協同組合連合会が一元的に集荷し、東京や大阪などの大消費地に向けて出荷・販売しており、全国的にも野菜や果物などの産地としてのブランドを確立しています。
また、近年は害虫の天敵となる昆虫などを利用した減農薬栽培や有機栽培など、環境に優しい農業に取り組む農業者も増えています。